太陽光発電所オーナーが注意すべきポイント15選
発電用太陽電池設備に関する技能基準を定める省令(産業保全・安全G 電力安全課 令和7年5月15日付)
可燃物(枯草・落ち葉)除去の徹底
- パワコン周囲や設備下の枯草は発火・延焼リスクがあるため、防草シートや砕石敷設を含めた管理が必要です。
- 立入防止策(フェンス・施錠)の維持
- 小規模発電設備は取扱者以外が容易に近づけない構造が必要。
- 立入禁止の表示・施錠・フェンス破損の点検修理交換が重要。
- 支持物(架台)の耐風・耐雪・耐震設計
- JIS C8955やNEDOガイドラインに基づく荷重計算が必要。
- 特に強風・積雪地域では地域条件に適合させること。
- 架台・接合部の劣化点検
- ボルト緩み、腐食、接合金具の脱落は飛散事故の原因。
- 定期点検や載荷試験による強度確認が推奨。
- 基礎の沈下・浮き上がり・水平移動対策
- 杭基礎やコンクリート基礎は地盤条件に適合させる。
- 必要に応じて載荷試験で支持力確認。
- 傾斜地や造成地の土砂災害対策
- 排水溝・法面保護・抑制工・抑止工の設置。
- 事前に土砂災害警戒区域の確認が必要。
- 水上設置(フロート型)の場合のアンカー安全性
- 荷重の偏り・スロッシング・凍結圧力を考慮。
- 複数アンカーの耐力確認と定期点検が必須。
- 高所設置(アレイ高さ9m超)の場合の建築基準法適合
- 構造計算や細長比、柱脚・斜材などの建築法規対応が求められる。
- 材料選定と防食処理
- 鋼材・アルミ材は腐食・腐朽防止処理(メッキ・塗装)が必須。
- 樹脂フロートも紫外線・凍結劣化対策を講じる。
- モジュール固定金具(クリップ・クランプ)の確実な設置
- 強風・積雪による飛散を防ぐため、設計荷重に耐える固定。
- 排水・浸水リスク管理
- 豪雨での敷地内排水不良や池・河川への浮遊防止対策。
- 施工後の定期点検と記録保持
- フェンス、基礎、接合部、電気設備、地盤の点検を年1回以上実施。
- 記録を残すことで事故時の責任軽減につながる。
- 電気設備の感電防止表示
- パワコン・集電箱・母線への感電注意表示は省令義務。
- 特に外部から見える位置に掲示。
- 施工前の地盤・土地条件調査の実施
- NEDOガイドライン「事前調査」「造成計画」を参考。
- 地盤強度やN値確認、造成計画書の保存。
- 既設設備への適用猶予と省令改正対応
- 令和6年10月1日施行後も既存設備は従前基準可だが、
将来の変更・増設時には新基準適用が想定されるため早期対応が望ましい。
- 令和6年10月1日施行後も既存設備は従前基準可だが、
この15項目をチェックリスト化し、年1回の点検・写真記録を残すことで、飛散・火災・行政指導リスクを大幅に減らせます。